白内障(はくないしょう)の病院での治療法

水晶体は、一度濁るともとには戻りません。そのため、白内障の治療は、薬物療法で進行を遅らせて見えやすさを改善する、手術で濁った水晶体を取り除き眼内レンズに置き換える、のいずれかになります。

薬物療法

点眼薬や内服薬を用いて、水晶体のたんぱく質の変性の進行を抑えます。点眼薬としては、ピレノキシンまたはグルタチオン点眼液が主に用いられます。ピレノキシンは、混濁面積が20%以下の初期の皮質白内障に効果があるとされています。内服薬については、科学的根拠が乏しく、現在ではあまり使用されていません。

手術

濁った水晶体を取り除き、代わりに人工レンズ(眼内レンズ)を入れます。眼内レンズには、単焦点レンズと多焦点レンズの2種類があります。単焦点レンズは、ピントを1か所に合わせるのでよく見えます。ただ、近くにピントを合わせた眼内レンズを選択すると、遠くを見る際に眼鏡をかける必要があります。多焦点レンズは、2か所にピントを合わせることが出来るので、遠くと近くを見るのに眼鏡を必要としません。ただ、ピントが甘いので、暗い所で見えにくいなど不便な部分もあります。一旦、眼内レンズを挿入すると入れ替えることが出来ないので、慎重に選ぶ必要があります。

白内障が進むと、基本的に手術でしか視力の改善が出来なくなります。ただ、手術した後でも、白内障が再発したり(後発白内障)、黄斑浮腫(網膜の中心部分である黄斑がむくむ)や水疱性角膜症(角膜の内皮細胞が何かしらの原因によって障害を受け、角膜内に水が溜まる)、目の中に細菌が入って感染する眼内炎などの合併症を起こすこともあります。


初めて鍼治療を受けられる方へ
当院へ初めて来られる方へのご案内
目の鍼治療について
目の鍼治療の効果について

このページの先頭へ