小児針・小児鍼(しょうにしん)
小児針・小児鍼の効用
小児針は、2~3歳の小児疾患の全部に応用できます。
小児アトピー性皮膚炎、小児喘息(ぜんそく)、湿疹、小児円形脱毛症などを主として、以下の適応症に効きます。
ひきつけ(ヒキツケ)
ひきつけは、小児の中枢神経系統の機能性の乱れによる緊急状態といえます。急に意識がなくなり、両目は上や斜めを凝視して、多くは頭を後ろに倒し、顔面も筋肉及び四肢が硬直したり、痙攣性の震えがおこります。
一般に、数秒から数分で自然におさまりますが、発作を繰り返したり、発作が止まらないで続いたりもします。
病因により感染性のものと非感染性のものに分かれるが、鍼灸治療は主に感染性のものに使います。
治療では、体鍼を主とし、高熱によるヒキツケには刺血法を併用してさらに効果を高めます。近年では、あんまと刺鍼を組み合わせてすぐれた効果をあげており、鍼灸のヒキツケに対する有効率は95%以上です。
乳児の下痢
乳児の下痢は、さまざまな原因によって起こる総合症状です。主に、2歳以下の乳児に発生します。
急性では2種類に分けられ、軽症の下痢では、毎日数回から十数回排便し、便は玉子スープのようで時には乳汁が口からあふれたり嘔吐し、軽い腹の腫れがあります。
重症なら、毎日十回以上から数十回排便し、水様性下痢で嘔吐、発熱、顔色が灰色になる、落ち着かないなどの状態となり、ひどい時は意識不明やヒキツケを起こし、脱水症状や電解質障害などの症状がおこります。
遺尿症(おねしょ)
遺尿はオネショといい、3歳以上の小児が睡眠中にオシッコをし、目覚めてから知る病気です。
重症では、毎晩1~2回あるいはもっと多くなります。
本病の原因は、いろいろな原因によって大脳の働きが乱れたことと関係があるが、はっきりした原因はまだわかっていません。