アトピー性皮膚炎
患者さんが疑っている病名 | |
病院で告げられた病名 | アトピー性皮膚炎 |
診断名 | アトピー性皮膚炎 |
既往症 |
概略
20代、男性。
15年程度、数日に1回の頻度でステロイドを使用。
かなり強い塗り薬と飲み薬のステロイドを服用していた。
具体的には、頭、顔、首、胸部、腹部、背中、肘といった体の大部分に塗り薬を使用していた。
今まで、丹羽療法、減感作療法、紫外線療法、温泉療法、鍼といったアトピー治療を行ったことがある。
病歴
年齢 | 病歴 | 治療法 |
生後6ヶ月 | 顔面、頭部に湿疹が出現。 皮膚科の治療を受け、治る。 |
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1歳くらい | 春、秋に、身体全体に湿疹が出現。 ステロイド使用。 |
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小学生の頃 | 肘、膝裏の皮膚が固く、ザラザラの状態が年中続く。 | |
高校 | 皮疹は顔面、頭部、四肢に拡大する。 小児科から皮膚科、内科を転々としていたが、効果はなかった。 漢方及び温泉療法などを受けたが、急に悪くなったため、当院へ来院。 |
デルモベート ダイアコート アンテベート リンデロンVG |
18歳頃 | 3ヶ月間、週に2回~3回通院。 痒み及び赤みが大幅に改善。 急に通院をやめていたが、5年後に症状がひどくなり再度通院。 |
治療の経緯
仕事で毎日6時間以上運転をし、体力を使っており、汗もよくかくとのことでした。
来院時は、頭部皮膚と顔面部は全体に潮紅し、粃糠様鱗屑と痂皮を多数付着し、前頭と口の周囲に苔癬化病巣および膿汁がみられ、眉毛の外三分の一がなくなっていました。
頬から口周囲にびまん性暗紅色の潮紅が見られ、ところどころに粃糠様鱗屑が付着、落屑がひどくみられました。
背中と胸腹部、四肢には紅斑がみられ、全身の痒みがひどくありました。
そのため、痒みで夜中に数回目が覚め、熟睡できず、疲労が蓄積されるという悪循環となっていました。
治療は月に8回から計画しました。
まずは、毛髪を短くしてもらいました。
1か月後、顔面部の膿汁が減少し、落屑の量は減っていきました。
2ヶ月後、顔に薄い赤みだけで、顔面及び頭皮部以外の痒みが殆どなくなりました、落屑もなくなった。
4ヶ月後、完治し、通院をやめました。